親和図法とは
親和図法(別名KJ法)とは、新QC7つ道具の一つで
様々な問題や物事を似た者同士でグループ分けして問題の全体像を明確にし、改善すべき課題を洗い出していく手法です。
現在の課題が何なのか、まだフワッとしていてわからない時などに課題の糸口を見つける為に使うというイメージを持ってもらうとわかりやすいでしょう。
また、新QC7つ道具には以下のようなものがあります。
- 親和図法
- 連関図法
- 系統図法
- マトリックス図法
- アローダイアグラム法
- PDPC法
- マトリックスデータ法
それぞれの特徴や使い方に関しては、
→新QC7つ道具とは。驚くほど仕事が捗る最強の道具で差をつけよう。
で詳しく解説しています。
親和図法の具体的な使い方
ここからは親和図法の具体的な使い方について解説していきます。
例えば、あなたがパン屋さんを営んでいてパンを売っているとします。
そして、お店に設置していた「お客様の声BOX」に以下のような要望が届いていました。
これらの要望を親和性の高いもの(似た者)同士でまとめて親和図を作ってみます。
このように、関連する内容をまとめることで今やるべき課題が明確になっていきます。
今回は説明を解りやすくする為に簡単な内容にしましたが、実際に企業等で課題分析を行う場合は情報量も多くなりますし、分類も多くなる場合があります。
また、分類の中に分類が入れ子になる場合もあります。
入れ子については次の項目で図と共に解説しましたので、一つずつ見ていきましょう。
親和図法の活用例
釣り具を販売しているA社の場合
釣具を販売しているA社に、以下のような声が届きました。
これらの内容を親和図法を用いて分類した場合、どのように分けることができるでしょうか。
- 商品が多すぎてどこに何があるかわからない
- 船釣り用の竿が少ない
- エサ売り場が臭すぎる
- 汚れた釣り具を洗う場所がほしい
- 魚の釣り方がわかるハウツー教室をしてほしい
- 棚の上の商品に手が届かない
- 車に乗らない商品は家まで送ってほしい
- Youtuberが使っているモデルを置いてほしい
- ほしい竿が高すぎて買えない。レンタルしてほしい
- バッグの防水スプレーを売ってほしい
- 冷房が寒すぎて風邪をひいてしまった
- 人気モデルが知りたい
- 店舗が広くて商品にたどり着けない
- 魚を捌きやすい包丁がほしい
これらの要望を親和図法を用いて分析すると以下のような課題が見えてきました。
大きな分類だけでも、
- 店舗レイアウトの改善
- 商品バリエーションの改善
- 店舗環境の改善
- サービスの改善
といった課題を抱えていることがわかります。
このように、親和図法を用いることで細かな課題を洗い出すことができるようになります。
まとめ
- 親和図法は、新QC7つ道具のうちの1つ
- 親和図法は、課題の糸口を探す為の手法
- 似た者同士を分類し、重要な課題を洗い出せる
会社を良くする為には、先ずは課題の洗い出しが必要です。
その際は是非、親和図法を用いて課題分析を行ってみてください。
頭の中のぼんやりとした思考がどんどん整理されてくる感覚は、難解なパズルが解けた気分でとても気持ちが良いものです。
難しく考えず、パズルを解く感覚でトライしてみましょう。